第76章 山口咲良のかつてない後悔

「小山先生、お願いします。退学だけは……退学になったら、私の人生、終わっちゃうんです」

小山英子は困りきった顔で首を振った。

「山口くん、私だって庇ったわ。でも校長の態度が固くて……私にも、もうどうにもできないの」

正直、山口咲良の成績は悪くない。大学入学共通テストまであと半年。名門大だって狙えるし、将来は研究職だって夢じゃなかったはずだ。

それが、退学。

この先どこの学校だって、そう簡単に受け入れてはくれない。

自分の手で、自分の未来を壊した。

山口咲良は警備室の職員に腕を掴まれたまま、校門へ引きずられていく。その視界に、橘結衣の姿が飛び込んだ。

ふいに、電話越しの月島結人...

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